強制収容所での極限の経験が描かれている「夜と霧」という本を読みました。
読み進める中で、この本には”自然体で生きる”ために大切なことが書かれていると感じたので、その視点から紹介したいと思います。
なんで”自然体”という視点から読んでいたかというと、自分自身そう生きられてないな~と最近考えていたからです。
では、”自然体で生きる”とはどういうことでしょうか?
本書の内容を踏まえながら考えていきたいと思います。
読んでみてほしいひと
・なかなか自分のペースで過ごせない人。
・他人に振り回されてしまうことに悩んでいる人など。
なにか気づきがあれば幸いです。一緒に考えてみましょう。
自然体で生きるとは?
”自然体で生きる”とは、
・他人の期待や社会の価値観に左右されない。
・自分の価値観や気持ちを大切にすること。
・自分に合ったペースで生きること。
・心の軸を持ち、自分らしさを守ること。
を指します。
現代社会の中で自分の価値観、ペースで「自然体で」生きられている人がどれだけいるでしょうか。
わかるようで難しい、壮大なテーマに感じられます。
でも本書を読み解いていくと、意外と単純なことかも!と思えるかもしれません。
自然体で生きる=生きる意味を持つこと
本書には、未来や人生に期待したり、希望をもつことの重要性が書かれています。
未来や人生に希望を持つこと、つまり「生きる意味」を持つことが自然体で生きることの鍵といえます。
理由:なぜなら、生きる意味を知っている人は心の軸を見失わないから
たとえ劣悪な環境であっても、希望をもち、生きる意味を考え続けた人たちは、自分の心の軸を保つことができていたそうです。
すべてを奪われても、あたえられた環境でいかにふるまうかという、人間としての最後の自由だけは奪えない
生きる意味や心の軸があれば、私たちはどんな状況でも「どうふるまうか」を自由に選択できます。
それこそが、自分らしく自然体でいることにつながるのだと思います。
この言葉から生きる意味を持つことの力強さを感じ、私自身も勇気をもらいました。
どうやって生きる意味を見つける?
生きる意味を持つことが大切ということはわかったけれど、
どうやって生きる意味を見つけるの?と思いますよね。
これこそ壮大な話のように感じますよね。ですが、生きる意味を見つけることは実は簡単なことでもあるんです。
自分がなんのために生きるかは自分が決定する
フランクルは本書の中で、こう語っています。
「もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、私たち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。」
つまり「生きる意味」というのは、外から与えられるものではなく
自分自身が答えを紡ぎ出すもの、ということ。
その問いにどう答えるかは自分で決めるんです。
他の誰でもない、自分の決めた生きる意味だからこそ、それをもとに行動したり、未来に希望を持って進むことが「自然体で生きる」ことにつながるんです。
生きる意味は身近なことでいいし、どんどん変わってもいい
生きる意味なんて言うと、まるで生まれてから死ぬまで一貫していて、崇高なものを想像してしまいます。
でも実際は、自身の成長とともにどんどん生きる意味は変わってもいいんです。
そして自分にとって身近な、等身大の生きる意味で大丈夫です。
例えば「こんなことをやってみたい」とか「家族や大切な友人のため」とか。
変わってもいいんだと思えたり、等身大の自分にとっての生きる意味でいいんだ、と思えたら
生きる意味を見つけるのも難しくないですよね。
「未来の自分がこうしているかも」と思える期待や楽しみで十分なので、ぜひ考えてみてください。
具体例:フランクルの体験
フランクル自身は強制収容所での生活の中でどのように生きる意味を見出していたのでしょう。
フランクルは、「この強制収容所での経験を多くの人の前で講演する」、そんな自分の未来をイメージしました。
そのようにイメージを通して「自分がなぜ生きるか」を考え続けたのです。
この考えが現在の苦しみを乗り越える力になり、結果としてフランクルは人としての尊厳を守り抜くことができました。
多くの人々が希望を失う中で、彼は自分の価値観を軸に持ち続けました。この姿こそ、環境に左右されず、自分らしく自然体で生きることの象徴ではないでしょうか。
結論:自然体でいきるために、生きる意味を決める
自然体で生きるとは、他人や社会の価値観に左右されず、自分の軸を持つこと。
そしてフランクルの言葉にあるように、生きる意味は外から与えられるものではなく、自分自身が決め、行動し、選択していくものなんです。
その生きる意味は等身大でいいし、どんどん変わっても大丈夫。
完璧である必要もなければ、一生変わらないものである必要もありません。
しかし、そんな小さな生きる意味を持つことが、自分の軸になり、自分のペースになり
自然体で生きることにつながっていくんです。
『夜と霧』は、自分自身を見つめ直し、生きる意味を再発見するきっかけを与えてくれる一冊です。
もし今、「自分らしくいられない」「人に振り回されて辛い」と感じているなら、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
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